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イチジク(無花果) アラビア半島南部から小アジア起源の落葉低木。果実は春から初秋にかけて、内側に多数の白い小花を密生した花托[かたく](花や雌しべがつく部分)がつぼ状に肥大発育してできる。外部からは花が見えるこどなく果実が発育するため、無花果の字があてられた。夏果と秋果があり、夏果は前年枝に着生した幼果が越冬して7月ころに熟し、秋果は新梢[しんしょう]に着生し、その年の8〜10月ころに熟す.栽培品種にはカプリ系、スミルナ系、普通系〔ミッション系)、サンぺドロ系の4系統があり、日本では受粉しなくても呆実が発育する普通系だけが栽培される。日本には寛永年間(1624〜1644)にポルトガル人によって伝えられ蓬莱柿[ほうらいし]とよばれた。現在栽培されるのは1909年(明治42)に導人された桝井ドーフィンが多い。ほかに少量のホワイトゼノア、ビオレ・ドーフィン、蓬莱柿などがある。愛知県、和歌山県、大阪府などで年間1万5000tが産する。生食、ジャム、プリザーブなどにされる。 【成分の特徴】白い乳汁にも含まれるたんぱく質分解酵素、またペクチンがあり、乾果にはカルシウム、リン、カリウムが多い。
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