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いちご(苺)
バラ科オランダイチゴゾク属
旬の目安〈5月〜6月〉

1960年代までは5〜6月に食べる季節的果物だったが、食生活の変化、高度化に伴い、需要が増えるとともに、栽培方法の変化、品種改良が進みほどんど周年供給されている。イチゴは品種の変化が激しく、現在は東の女峰[にょほう]、西のとよのかが天下を二分している。デザートとして生食され、ジャム、プリザーブ、ジュース、ケーキなど幅広く利用される。ビタミンCが豊富に含まれる。

女峰〔によほう〕

1984年(昭和59)に栃木県農業試験場で(はるのか×ダナー)と麗紅[れいこう]を親として作出された促成栽培用の品種。果形は円錐形で大果。果色は光沢のある淡赤色で、果肉も淡赤色となる。甘み、酸みともに強く、香りもあり、多汁でデザート、ケーキの飾りなどに向いている。栃木を中心に東日本での栽培が多い。これからつくられた甘みの高い静岡県の章姫[あきひめ]も人気がある。

とよのか

1973年(昭和48)に野菜試験場久留米支場でひみことはるのかを交雑しで育成され、1984年に農林登録された品種で、九州をはじめ暖地で促成栽培に適する品種として、西日本に栽培が多い。果形は球ないしは円錐形の大果。果色は光沢のある鮮紅色。香りが高く、甘み、酸みが調和し、多汁で生食に適している。