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キュウリ(胡瓜) 白いぼキュウリとブルムレスキユウリ キュウリの正常な呆実には白い果粉がついている。これはプルムとよばれ、水分の蒸発を防ぐためにキュウリ自身が出す粉である。かつてはこのブルムのあることが新鮮さの象徴でもあった。果皮の表面には多くの突起があり、その突起の先端に刺[とげ]がある。突起と刺を含めて一般にいぼとよぱれる。突起には特別の色はないが、刺には白色、褐色、黒色などがあり、刺が黒いと黒いぽ、白いと白いばとよばれる。夏キュウリの華北型品種は白いぼ、春キュウリの華南型品種は黒いぱであった。果皮が薄く、果肉がしまって歯切れがよい夏キュウリを春キュウリの時期にも食べたいという要求が、品種の改良とカポチャの台木に接ぎ木をする栽培方法を生み出した。その結果白いぼキュウリの周年供給が可能となったが、カボチャ台木を育成・選択する過程で、一部の合木に接いだものにはブルムが出ないことがわかった。これだと果皮に光沢があり、美しく新鮮そうに見えるので、ブルムのないプルムレスがもてはやされるようになった。ただプルムレスにすると果皮がかたくなり、漬物業者には嫌われる。また果皮の薄いものを高晶質とする流れとは逆行しているともいえる。
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