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ふき(蕗)
キク科フキ属
旬の目安〈3月〜5月〉

数少ない日本原産の野菜の一つで、北海道から琉球諸島、朝鮮半島、中国に分布し、日本で栽培化された。野生のものの採取・利用もされるが、現在の栽培種はこれから選択されている。 栽培種の大半は愛知早生で、芽立ちが早く葉柄は太めで長さは1mに達する。水フキは葉柄が鮮明な淡緑色で、香りが高く品質もよいが、収量が少ない。アキタブキ(秋田蕗)は北海道から東北にかけて分布し、葉柄の長さが2mにも達する。大形だが肉質がかたく、佃煮や砂糖漬けとされるものが多い。フキの若い花序はフキノトウとして食用とされる。早春、フキの葉が開く前に、根茎から生えてくる花茎(つぼみ)をフキノトウとよんで、春を告げる野菜として利用する。独特の香りと苦味が好まれる。近年はハウス栽培のものが11月から5月に出回る。天ぷらとしたり、刻んで吸い物の実としたり、フキ味噌、佃煮などとする。フキノトウはカロチン、ビタミンAなどが豊富に含まれる。