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うど(土当掃、独活) 日本原産で、朝鮮半島、中国にも分布する。自生地では初春に萌芽[ほうが]したばかりの若芽を採取し、芳香と甘みを賞味した。17世紀に入り、土寄せをして、自生のものより長いウドを採取し、販売するようになった。やがて、根株を養成して軟化床に伏せ込む軟化栽培が始まった。江戸時代、幕府はウドを贅沢[ぜいたく]品として制限したこともあった。山ウドは根株に土寄せし、やや緑化したものを収穫するもので、野生種ではない。 寒ウドと春ウドに大別され、多くは春ウドである。寒ウドは早生で萌芽が早いが、品質は劣る。白芽、赤芽などの品種がある。春ウドのほうが品質はよいが、休眠が長い。坊主、紫、伊勢白、峠白などの品種がある。芽だけでなく、若葉、蕾[つぼみ]・花、若実も食用になる。 ウドには独特の香りと歯ざわり、淡白な甘みがあり、その風味を嫌う人もいる。古くから和え物、酢の物、吸い物、刺身のつま、味噌漬け、一夜漬け、煮物、油炒めなどとして日本料理には欠かせない。蕾の天ぷらもおいしい。近年にはサラダにも使われている。
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