日本料理の真髄は、素材の持つ風味を味わうこと。ごはんも同様です。そのためには、ご家庭でごはんを炊くときに、ぜひステンレスなどのお鍋で炊かれることをおすすめします。お米を洗うときにには、ボールにいれ、水を入れたら手早くかき混ぜて水を捨てる。それを7回ほど繰り返します。洗うと言うよりも、かき混ぜる程度でいいのです。
約1時間ほど水につけておき、炊くときは、最初から強火で一気に。5~6分して炊いてきたら、一度ふたを取り、熱を均一に対流させるために軽くかき混ぜて、再びふたをします。後は吹きこぼれないような弱火で11~12分ほど。火を止めて、少し蒸らします。それからお櫃に移してという人もいますが、まず一杯目はそのままの状態で食べてほしいと思います。そのほうがお米の風味を感じることができます。
その炊きたてのごはんのおいしさを、できれば家族みんなで共有していただきたいと思います。何時にごはんが炊けるから、その時間に集まっておいでと、そんな感じがいいですね。それが家族で「同じ釜の飯を食う」ということになるのではないでしょうか。
その基本を忘れてはならないと思います。
THE GOHAN おいしいごはんを求めて 2006年Summer