「箸休め」には、次の料理にそなえていったん箸を休め、口の中をさっぱりさせるという役割があります。料理の途中で箸先を清める意味もあり、汁仕立てのものが常套です。
また、茶事では先付けから焼き物までが、お腹を満たす食事、箸休め以降が酒の肴という考え方もあり、いわば献立の折り返し点といってもよいでしょう
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今回の箸休めは、くみ上げ湯葉を用いた湯葉冷吸(れいすい)。とろっとした口当たりとまったりとした味わいが格別です。柚子(ゆず)の香りとつるりと冷たいのどごしが、
口の中をさっぱりと洗い清めてくれます。
このように小さく深い器は、両手で持っていただいてもよいでしょう。
フランス料理でも同じ意味で、メインディッシュの前にグラニテやソルベ(いずれも氷菓子) が出されたりします。
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