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知っておきたい食事の心得

第二回 「煮物椀

梅雨の水を飲んでおいしくなるという
旬の鱧(はも)と、食感が軽やかな
じゅん菜の煮物椀です。

煮物椀を味わえば、料理人と、
料理屋の水準がわかるというほど、
重要な存在です。

まず、椀を左手で押さえ、右手で蓋
を取ります。
お椀が 来てから お話に夢中に
なっていると蓋が 空かなく成る
ことがあります。
もし、蓋がはずしにくいときは、

左手で 椀の縁を包み込む様に持ち  すこし椀をたわませ、 空気を入れます。
無理に はずそうとすると、椀ごと持ち上がってしまい、落としたり、汁をこぼしたり
しかね ないので、注意が必要です。
はずした蓋は右向うに置き、蓋の内側に模様があれば、 その蒔絵などを鑑賞します。

蓋を取った椀を両手で持ち上げ、左手でしっかり持ちます。
両手を使って
丁寧に扱うことによって 亭主の誠意に答える事に成ると 思います。
出来れば あつあつで美味しい 時に召し上がることも 心配りに 答える為に
必要なこと だと心がけるべきです。

右手で箸を上から取り、椀を持っている左手の小指と薬指の間に
箸の先をはさみ、右手で下から箸を持ちなおします。(左写真参照)
少し難しいようですが、慣れれば合理的な動作だと思います。

汁をいただくときは、軽く箸で具を押さえると飲みやすいでしょう。
 
利き手での 振る舞いには、意味があると思います。
ご自分の所作が、亭主にふれることにより どの様に 亭主に、もしくは同席している
皆さんに  想いが伝わっているかを  感じることが 大切だと思います。
同じ目線で インタラクティブな情報交換の後 共通の空間、価値観を醸成していく
事が 生きていく為の基本だと 感じています。