【チェコ大使館よりの手紙の和訳】


京都 嵐山吉兆
常務取締役
徳岡邦夫様

 親愛なる徳岡様、ボヘミア・シャンパーンを輸入開始された旨の報告を得て、感謝しております。 この事は、文化的に意味が深く賞賛すべき出会いだと感じております。 そしてお祝いを申し上げます。

 ご存じのとおりチェコのワイン造りは、数世紀にも及ぶ長い伝統があります。古書に目を落とすとチェコにてのぶどう園や葡萄酒についての記述が、既に数百年前の中世期には随所に読みとる事が出来ます。これらの記録には、フランス、イタリヤ、ドイツのライバルと共にチェコ・ワインの特徴と 味わいが述べられています。詳しい内容はともかく簡潔に申しますと、14世紀、ボヘミア王でローマ皇帝を兼ねた カレル四世は、イタリアやフランスから輸入されたワインよりもチェコのワインを好み、 チェコ・ワインこそが「興味深い」と評価しています。
時代を経て今日では、デリケートでアロマに恵まれたワインとの認識を得ています。

 一方では、作り方や葡萄品種の違いで特別な「しっかりとした」味わいがあると評価されています。
その要因は、穏やかな国民性がもたらす丁寧な作り方に起因していると感じております。そして将来的には、文化の一部として長い伝統を持っておる事に加え、優れた品質と ユニークな味わいで、やがて世界の愛飲家の方々より特別な認識と大きな評価を得る物になると確信を持っております。又、その潜在能力は、すでに持ち合わせていると自負しております。
このところ、チェコ・ワインを支持してくださる方々が日本で増えていることがその根拠です。
チェコ共和国自身も地元のワインメーカー共々グローバルな製品紹介を進めています。その努力が、ヨーロッパをはじめ他の地域での展示会や競合で、成功を収めている結果となって現れています。
チェコ共和国の各地方、ボヘミアやモラヴィアから、赤、白等、多くのワインが、評価を得て、ワインの上流階級を構成しているように思われます。 そして、中でもユニーク な”キング”の名に相応しい一つがあります。それこそがボヘミアシャンパーンです。

日本の最も洗練されたお客様に紹介されるべく賢明なご決定に謝意を表します。

この決定に至るご努力が2つの国の文化、経済の交流において花が咲き、実を付け皆の楽園となることを祈っております。

心を込めて