6月のお料理
2013年06月01日
情緒を豊かに感じていただけるよう、そしてそれが皆様の明日への活力になります様 精進しております。 少しでも伝われば本望です。
保津川の鮎が6月2日から解禁に成ります。
瀬戸内の鱧が徐々に脂がのってきます。
今年はすでに脂ものり身の質が良い物が上がってきています。
草花も初夏の物が咲き始めています。
季節の移り変わりを感じれる力を取りもどそう!
昼食36,750円コースの一例を紹介させて頂きます。
※献立内容は当日の仕入れ状況等により変更することがございますが、
ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。
八寸
はじめに、オードブル的な物、初夏の情緒を感じて頂く八寸を 銘々にお出しします。
神社では、半年の間に知らず知らずに犯した罪や心身の穢れを祓い清めて、正常な本来の姿に戻るための「大祓」が行われます。
夏越しの祓と呼ばれています。その歳時記にあやかった叙情的な八寸をお出しします。
内容は、日によって変わりますが例えば、あつあつ小芋 大徳寺納豆 風味
焼霜鮑とトマトの合え物
鱧の南蛮漬
車海老を昆布出汁にて皮霜(部分的に食感や 味を変える為に表面だけ 、蛋白質を分解させて甲殻類独特の旨みのあるアミノ酸に変える作業)その上に発酵品であるモロミを乗せバランスを取った物など
7〜8種類のプチ・キュージーヌ を一つ一つ 工夫して彩りよくデコレートして おります。
煮物椀
今でしたら脂ののった瀬戸内の鱧が身の質、旨み共に最高です。
挽きたての鰹出汁とご一緒に!!
出汁の原料は、美味しい水、私どもの為に 選ばれた昆布&塩、私どもの為に作られている鰹節&醤油です。
出汁は、それぞれのその時々の素材を把握しそれにあったタイミング、火加減が重要です。
集中を要する仕事です。
他には、薄塩した甘鯛を塩焼きにし胡麻豆腐と十六島(ウップルイ)岩海苔の薫りと共に御出しする事もあります。
お造り
瀬戸内にて上がった脂がのった 甘手鰈を肝醤油と共にお出ししたり、勝浦で水揚げされたトロ、文甲烏賊の焼霜造りなどをサービスしております。
他のコースでは、鮑の薄作りを鮑の肝で作った たれで召し上がって頂いております。
時によってはあつあつの鱧の落しを梅肉と共に召し上がって頂くのも美味しいです。
焼き物
中盤を迎え交響曲のように前半と後半をつなぐ大事なポイントです。
(当然ですが)自家製雲丹豆腐大変好評です。
京都では、鴨川が5/27より、保津川が6/2、美山 6/23、周山 6/16より解禁になります。
解禁直前には、脂がのった物も有りますが、みなさんが一斉に取り出すと(有る意味、乱獲)型の良い物は少なくなります。
本当に型の良い鮎の旨みがたっぷりある物は6月後半から7月にかけてだと思います。
食べ方は、やはり備長炭での塩焼きが王道ではないでしょうか。
冷たいビールもしくは、シャンパーン と共に、あつあつをほおばりたいものです。
器として、ほうらくに 炭を仕込んだ物をご用意することによって、はじめから食べ終わるまであつあつで召し上がっていただけるよう心がけています。
炊合わせ
炊合わせ代わりは、完全有機無農薬野菜の茄子、オクラ、満願寺青唐辛子をさっと焼き、吉兆醤油をかけ、削り立ての鰹節をまぶしあつあつをそのまま食べて頂けます。
すごくピュアーな味がします。こういう事が出来るのも生産者、調理人の心意気です。
御飯は、牛蒡御飯と鰻、鯛御飯、ワラビと鱧のすき焼き、甘鯛の塩焼きと白御飯、玉赤出汁など その日のお楽しみです。
御飯は、アルデンテに仕上げ蒸らしません。
その代わり水の割合は多めに成ります。
そのように仕上げると大変美味しく感じるのですがその美味しいタイミングが大変短くお客さまの食べるスピードに合わせる事は 大変 微妙で集中力、コミュニケイション能力が必要と されます。
一度味わってみてください。
おつけ物も当然食材を吟味し私どもで漬けた物を お出ししています。
果物&デザート
お菓子は、時間を合わせ若菜饅頭を熱く蒸してお出ししております。
ご予約の際に好き嫌いの嗜好、目的をお聞きできれば、お好きな物にアレンジさせて頂きます。
注)写真はイメージです。
【左上】鱧、ジュンサイの御椀 【左下】鮎塩焼き 【右上】八寸 【右下】お造り