/ 茶事とは / うるしの椀 / |
茶事ということばは、古くは広く茶の湯全般を意味する言葉として、今日では
一般に、茶の湯において食事(懐石)を伴った正式な客のもてなし方を茶事と いっている様です。 その事は、利休の門人 山上宗二著「山上宗二記」の中、井伊大老の「茶湯一 会集」にも、数寄者として高名な出雲の松平不昧公の「茶礎」の中からも教え を 乞う事が出来ます。 日ごろ稽古をされている方は、最終目的は茶事を行うことにあり、 茶の核心は、茶事の中に(具体的には茶事を行う亭主と客の心得の中に・・・) すべて包合されているといって良いのではないでしょうか。 太郎冠者と次郎冠者は、互いに相手の心をいたわりつつ、太郎冠者は次郎冠 者を思いやり、次郎冠者は また太郎冠者の心をおしはかり、互いに一座を建 立しようとするその心情こそ、真の茶事の「核心」であると思います。 現代風には、 「人と人のコミュニケーションが醸成する為のマニュアル」 茶の湯は、 それがゆえに、 つまり「生きていく為」に必要だったから 「淘汰されずに 変化してきた」のだとも 考えています。
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