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ご挨拶総料理長 徳岡邦夫GREETINGS from executive chef Tokuoka Kunio

京都兆は
“ 日本料理を通じた 世界や未来の人々に必要とされる 日本文化の創造 ” を使命と考えています。

兆」は、祖父・湯木貞一が1930年に創業し、嵐山に本店を構える「京都兆」は、二代目である父・徳岡孝二が初代と共に今の料亭のスタイルへと築き上げました。

私は、1995年に総料理長を引き継ぎましたが、時代はバブル崩壊の頃。京都兆も経営危機に見舞われ、当時は、“京都兆ブランドを次に繋げ、発展させていくにはどうすればよいか”をひたすら考え行動しました。社内の体質改善に努め、その根本は「人」でしたので、お客様により喜んで頂くため、厳しい上下関係が残る体制を変えてコミュニケーションがとりやすい環境作りを行い、また社員教育や求人方法も大きく見直しました。また、世の中の価値観は大きく変わり、一次産業が崩れていく様も目の当たりにしまして、“海外へのマーケット”や“少子化問題”を意識しはじめたのも同じ時期でした。

2000年頃には海外からのお客様が増え、海外イベントの依頼やメディアからの注目を浴びました。海外文化の交流が濃くなり、店でお出しする料理の内容や飲み物の種類も少しずつ変えていきました。

2006年頃、改めて海外をマーケットと考えた時、適応してきたことで生まれた新しい技術や考え方は大切にしながら、お客様には、より日本文化的な世界観を感じて、日本料理を愉しんで頂くほうが肝心だと、考えを改めまして、当時は「日本文化の継承」が京都兆の使命であることを社内の共通認識としました。例えば、“うま味”が日本料理の最大の魅力であると考え、改めて伝統的な技術や味の本質を追求し、その復興活動にも取り組むなどしました。

様々な経験を重ねた結果、日本文化は世界の役に立つ事を確信しました。一方で、“文化を継承する”だけでは、一時的に何かの役に立てても、やがて夫々の環境にて再び必要とされなくなる可能性があることも学びました。要するに、技術や考えをただ伝えるだけでは“継承”されず、時代の積み重ねを知りながら、その地域やそれぞれの世代に適応した形へ変換すること、つまり“新しい日本文化を創り出さなくてはいけないこと”を思い知りました。

現在、私たちは新たに、「人類の為に、日本文化を創造し続けること」が京都兆の使命であると考えています。行政・学校法人・医療・メーカーなど、様々な分野の企業や団体と新たに関係を築きながら、“人類の為になる文化の創造”に取り組み始めています。具体的にお知らせ出来る段階となりましたら、こちらや、各方面にて発表をさせて頂きます。

兆は、2020年に創業90年を迎えます。これまで築いてきた信用、技術やおもてなしの心、そして皆様との絆をこれからも大切に、日本の文化の継承と創造に貢献しながら、より一層の精進を積む所存でございます。
益々のご指導、ご鞭撻、ご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

2018年2月 徳岡 邦夫

徳岡邦夫
京都兆 総料理長

1960年生まれ。「兆」創業者湯木貞一氏の孫にあたる。
1980年から本格的に修行を始め、貞一から料理の核心を学ぶ。
1995年から総料理長として現場を指揮し、2009年には株式会社京都兆 代表取締役社長に就任。
2004年頃より海外の料理イベントにも積極的に参加し始め、2008年にはG8(洞爺湖サミット)にて社交晩餐会を担当。
国内では、地域活性化や第一産業の現場における様々な課題解決に取り組み、現在、産業文化科学会・名誉理事や東京農業大学・客員教授も務める。
伝統を守りながらも時代に即した食への多方面からのアプローチに挑戦し続け、日本料理に多彩な演出、提案を行い、日本食の啓蒙に尽力する。

詳しい経歴<経歴>

2004年 イタリアにてスローフード協会主催 “食の祭典”「サローネ・デル・グスト」へ参加(2006年にも参加)
2005年 スペインにて「マドリッド・フュージョン」へ参加
2007年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「THE RISE OF ASIA」へ参加(2008年にも参加)
2008年 NPO団体 ジェームス・ビアード財団より日本人初の「ジェームズ・ビアード・アワード」に選ばれる
北海道・洞爺湖で開催された首脳サミットG8にて社交晩餐会を担当
2009年 株式会社京都兆 社長就任
「世界料理サミット2009 TOKYO TASTE」に日本代表として参加
京丹後市専門委員(政策企画委員)就任
イギリス・ロンドンにて 「うま味サミット in ロンドン」へ参加
『ミシュランガイド 京都・大阪』にて嵐山本店 3つ星・HANA兆 1つ星評価(以降現在に至るまで9年連続同評価)
2010年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「World of Flavor Conference &Festival」へ参加
やまがた特命観光・つや姫大使 就任
2012年 『ミシュランガイド北海道 特別版』にて洞爺湖店 2つ星 評価(2017年特別版でも同評価)
2013年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「World of Flavor Conference 2013」へ参加
2015年 イタリア・ミラノ万博に参加
国際連合食糧農業機関 (FAO) の依頼によりイタリアにて特別講演を行う
文化産業科学学会 名誉理事就任
2016年 シャンパーニュ騎士団 第7回叙任式典にてオフィシェ受章
東京農業大学 客員教授就任
みえの食国際大使に就任

著書のご紹介<著書>

2007年 「春の食卓」(バジリコ)/「夏の食卓」(バジリコ)/「秋の食卓」(バジリコ)/「冬の食卓」(バジリコ)
2009年 「嵐山兆 男子の台所」(バジリコ)
「おいしい野菜の見分け方」(バジリコ)※ 環境保全型農業の第一人者、西村和夫氏と共著
2010年 「京都兆」(講談社インターナショナル) /「KITCHO」(講談社インターナショナル) ※「京都兆」 英文版
「花鳥風月みな料理なり」(学生社)
「京都兆 仕事の作法」(PHP研究所)
「酒のつまみ」(文藝春秋)
「文庫版 四季の食卓」(文藝春秋)
2013年 「料亭「兆」を一代で築き、日本料理と茶の湯に命を懸けた祖父・湯木貞一の背中を見て、孫の徳岡邦夫は何を学んだのか」(淡交社)

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