Menu

特集日本文化創造プロジェクト嵐山本店 座敷「待幸亭」大改修
ご来店予約 オンラインストア

Page Top

総料理長 徳岡邦夫 コラムCOLUMN from executive chef Tokuoka Kunio

2024.09.03

「ふじのくに子ども芸術大学」にて子ども調理実習を実施

子ども達が、将来に繋がる体験を出来るワークショップが、20種以上!
「ふじのくに子ども芸術大学」にて、子ども調理実習を実施しました。

8月3日、「ふじのくに子ども芸術大学」のイベントの為に、静岡に行って来ました。
このイベントは、小学生〜中学生を対象に、ダンサーやデザイナー、ゲームクリエーターや太鼓奏者など、第一線で活躍するクリエーター達による、子供向けのワークショップで、将来やりたい事や、興味のある仕事を経験できるという企画です。

今回、主催者である音楽家の三枝成彰さんから声をかけて頂き、初めての参加でした。
沢山の応募があった様ですが、小学5年生~中学2年生の子供達30名に、集まってもらえました。

初めに、「学校に行って勉強しているのは、何の為ですか!?」と、言う質問を投げ掛けました。
「お母さんに、怒られない様に?」
「自分が、高学歴になり、良い会社に入って高いポジションに就いて、高給をもらい、偉そうに出来る為?」
自分だけが、と言うのが違う気がしています。

皆さん、それぞれ、得意な事、不得意な事があります。
不得意な事がなく何でも出来る子はいませんし、得意な事、好きな事がない子は、いません。
沢山の人に触れ合って、好きな事、得意な事を探しに行く所が学校かもしれません。

自分の得意な所を更に伸ばして、沢山の方の役に立てる様になれば、他の方々が、自分の不得意な所を助けてくれて、バランスの取れた社会になるのではないか?
その為に、得意な分野を更に磨いてはどうですか!?

“食”についての知識や感性がある事、調理が出来る事は、沢山の方々の役に立つ事が出来るのではないか!?
もし、“料理”、“食”に興味があるなら、その気持ちを、ずっと大切にして欲しいです。
と、伝えました。

基本的に私の講座は、子供達と一緒に行う、いわゆる調理実習で、ご飯を鍋で炊く、出汁を引いて味噌汁を作る、鯵を捌いて焼く、そしてだし巻き玉子を焼く、とメニューは多めでした。

京都吉兆のスタッフが各テーブルに1人ずつ付いて、子供達の手伝いをしながら料理を作りました。
鯵の照り焼きは、家に帰っても出来る様にフライパンを使って、皆で交代で調理。
だし巻き玉子は、出汁をたっぷり使い本格的なだし巻きレシピにしました。

調理ポイントを伝えながら、お手本を見せ、子供達にやってもらいましたが、これが意外と難しく、私も手を貸す事に。
「先生すごい!」と子供達から褒められました!笑
子供でも大人でも褒められると嬉しいものですね。

終盤には、パティシエの鎧塚シェフや三枝さんも見学にいらして、とても楽しい調理実習となりました。

いつもの炊飯器ではなく蓋付き鍋で炊いたご飯に「ご飯の味がする!」と声を上げる子が居たり、イベント終了後、「家に帰って私が全部作ります!」と意気揚々と帰っていく子など、みんな楽しんでくれた様です。

この経験が、参加した子供達それぞれの気付きとなり、得意な事が見つかり、それを生かした将来の仕事に繋がるきっかけになれば幸いです。

楽しいイベントでした。
また来年もよろしくお願い致します。