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総料理長 徳岡邦夫 コラム
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総料理長 徳岡邦夫 コラムCOLUMN from executive chef Tokuoka Kunio

2026.05.01

“日本料理に合う”オリーブオイル

金色のアルミ箔で包まれたボトルで有名な、1870年創業のイタリアのオリーブオイルメーカー「アルドイノ」社に、京都吉兆のオリジナル・オリーブオイルを作って頂き始めたのは、2013年の事でした。
“日本料理に合うオリーブオイル”を作る為に、北イタリア・リグーリア州へ収穫期の11月に訪れ、オーナーやブレンド責任者と話し合って出来上がったのが、「京都吉兆のエキストラヴァージンオリーブオイル」です。

「アルドイノ」社のオリーブ畑は、海抜0〜600メートルの丘陵な土地に広くあり、10~5月の寒冷期に収穫されるので害虫が少なく、化学肥料を使う事なく自然な収穫が出来ている点も素敵だと思い、オファーに伺いました。

家族で食事会を開いて頂いたり、オリーブオイルについて丁寧に説明して頂き、オリーブ別の試飲、工場やオリーブ畑の視察など、凄い歓迎ぶりでした。
親密な交流を通じて、通常ではあり得ない提案を受け入れて頂きました。オリーブの実の中でも、癖がなく繊細で高級とされるタジャスカ種を主に使い、“苦味”や“えぐ味”等の雑味を取り除く為、オリーブの種を取り除いて、オリーブオイル特有の癖を無くした繊細な味わいに仕上がりました。

種を抜いて絞る技術は、「アルドイノ」社が初めて行ったそうですが、味わいが繊細すぎる為に、イタリア料理やフランス料理のシェフからは好まれず、製品化はされなかったそうです。
燃料として使うオリーブオイルには、純度を増す為に、種を取り除く技術が使われているそうです。

当時、海外では日本の様に新鮮な魚介類を入手する事は難しく、ヘルシーで美容にも良い日本料理は人気でも、鮮度の良いお造りの提供は困難でした。その為、生魚にうす塩をしてカルパッチョにし、オリーブオイルと醤油などを混ぜ合わせたソースをかけて食べる方法が、多く見られました。
海外で新鮮な魚を調達する方法は、特別な技術を用いての輸入、現地での養殖の普及、日本の漁師さんの派遣など、少しずつ行われていましたが、まだまだ普及するのに時間がかかりそうでした。

そこで、カルパッチョにかける醤油と相性の良いオリーブオイルを作る事は、鮮魚の普及までの1歩になるのではないか!? 世界の方々が求めて要るものなのではないか? と言う提案を「アルドイノ」社にさせて頂きました。
これは、海外シェフとの交流や海外でのイベントを数多く行ってきた経験からの発想です。

このオリーブオイルは、種を抜いている事で、香りも控えめなので、出汁や醤油との相性も良くなりました。
今や世界中に日本料理店があるので、脂分の少ない現地の魚でも、このオイルを使う事で、うま味との相乗効果でコクが増し、美味しく仕上がります。
世界中の和食的な、健康的で美容にも良い料理を作る料理人に使って欲しい! という思いで作ったオリーブオイルです。

現在も、京都吉兆の厨房にて様々な調理の過程で使用していますが、京都大丸や京都伊勢丹にある京都吉兆の店舗、オンラインストアでも販売をしています。
自家利用は勿論、ギフトにも喜ばれている、ロングセラー商品です。
そのままでも良いのですが、醤油とオリーブオイルを合わせれば、白身魚のお刺身や温野菜、卵かけご飯がより美味しくなります。また、わさびや柚子、生姜などとも相性が良いので、ドレッシングのように混ぜ合わせて、召し上がってみてください。
世界でも珍しい、種抜きのオリーブオイル。優しく、上品な味わいをお試しください。

オンラインストア「京都吉兆の贈りもの」
オリーブオイルの詳細・ご購入はこちら

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