近衛家煕・書 「よもの山」
江戸時代中期・嵐山本店蔵
こちらの書は、江戸時代中期、茶道・華道・書道に精通していた公家の近衛家煕[このえ いえひろ|1667-1736]によるもの。家煕は、空海や小野道風らに学んだ後、能書家として大成。また自ら茶事を行い、独自の宮廷茶の湯を確立するなど、宮廷文化の第一人者でもありました。
書の中では、“まだ雪が残る中、春が待ち遠しく、霞がかった山々が春の花のようにも感じられる風情”が歌われています。
表具には桜などの風景が繊細な刺繍により設えられており、とても貴重な作品です。