---食文化も変わりつつあります。
バランスがとれた日本の伝統食を見直すことは大事だと思うが、昔と同じ生活に戻るのも無理な話。
食事がはぐぐむ、 ゆったりした人間関係など、子や孫に伝えたい面は大いにある。
最近気がかりなのは、店でしっかりした味の食べ物を出したのに、 「薄味ですね」というお客様が増えたこと。
一方で、多くの人が過食と飽食の迷路に入り込み、抜け出せないようにも見える。
---食の安全を守るのに、どんな対策が考えられますか。
消費者は、自分の目で食べ物を選び、その責任を自らが負う時代がやってきたと思わなければならない。
まずは、 自分が食べるものに感心を持つことだと思う。人の価値観はさまざまだが、食べ物について誠実に、真摯に 話し合い、 知識を増やす事も大切だろう。
私はインターネットに「食コミュニティー」というホームページを作り、意見を交換している。
政治家はぜひ、経済効率最優先の食を見直すルールを作ってほしい。
「広がる波紋」
9月、国内で初めて狂牛病の感染の疑いがある乳牛1頭が確認されたことが明らかになった。
感染の原因は、飼料にまじった汚染された肉骨粉だとされる。学校給食での中肉使用見合わせなど波紋は広がり、
10月には、厚生労働省による全頭検査が始まった。この後、狂牛病に感染した牛が2頭発見された。
事前に欧州連合(EU)が日本での狂牛病発生の危険性を指摘していたのにもかかわらず、農水省が講義を繰り返し、
調査結果を発表しなかったこともわかり、問題になっている。 |