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スペインで開かれた第3回「マドリッド・フュージョン」に、世界のトップシェフが集結。 ”東洋と西洋の融合”をテーマに互いの技を披露する、熱い競演が繰り広げられた。


日本人シェフの技に熱い視線が集中!

2005年1月、スペインはマドリッドで、世界の有名シェフが腕を競う料理のサミット、「マドリッド・フュージョン」が開かれた。今をときめく「エル・ブジ」のフェラン・アドリアや、バスク地方の三ツ星レストラン「アルサック」のファン・マリ・アルサックらが中心となって、スペイン国内はもとより国外からも一流シェフを集めて技術交流をはかる目的で始まったこのイベント、今回はその第3回目となる。フランスのピエール・ガニエールを始め、ニューヨーク、ロンドン、台湾、ブラジル、モーリシャスなどから計28名のシェフが参加。会場には世界中から見学に来た料理人やマスコミなど600人以上が詰めかけ、熱い3日間が繰り広げられた。
そんななか、最大の話題は、4人の日本人シェフが招聘されたことだ。服部栄養専門学校校長・服部幸應氏、「トゥーランドット游仙境」および「wakiya−笑美茶棲」の脇屋友詞氏、そして「嵐山吉兆」の徳岡邦夫氏。これにオーストラリアのシドニーで活躍する「TETSUYA'S」の和久田哲也氏(和久田氏は2回目の参加)。
「西洋と東洋の融合」がテーマとなった今回の「マドリッド・フュージョン」は、まさに今、世界でどれだけ日本人シェフへの関心が高まっているかを肌で感じる内容となった。その一部を、ここで紹介しよう。
日本人シェフのトップバッターとして登場したシドニーの和久田哲也氏は、彼の料理の基本である「ハーブとヴィネガーの使い方」をレクチャー。米酢やシェリーヴィネガーなど、東洋と西洋の調味料をうまくミックスさせながら、フレンチ・ジャパニーズスタイルの料理を披露した。和久田氏の名は、日本ではあまり馴染みがないが、海外での知名度、人気はものすごく、今回の参加シェフの中でも群を抜いていた。彼を見ていると、日本人シェフが世界で愛される理由は、技術もさることながら、誠実で温厚な人柄、つまりは人間性にもあることを実感せずにいられない。
次に、服部幸應氏は、服部家に代々伝わるマグロとねぎを使った「ねぎま鍋」など、日本文化をわかりやすく表現した料理を実演。日本から持参した200kgのマグロに、会場は沸き立ち、熱気に包まれた。服部氏はまた、和食ブームによりヨーロッパでも生魚を使った料理が増えていることに対し、正しい魚の処理を指南。魚の扱いに精通する日本人として、衛生面での警告を発した。
日本におけるヌーベル・シノワの旗手、脇屋友詞氏は、伝統と創作を融合させた中国料理を作ってきたシェフとして、今回ここに登場。伝統的な中国料理の意味を、日本人のフィルターを通してわかりやすく伝えるとともに、日本人が他国の伝統料理に取り組むときの姿勢や考え方、アイデアの一端を披露した。

フェランを魅了した京料理のマジック
さて今回、最も熱い視線が注がれてたのは、「嵐山吉兆」の徳岡邦夫氏だ。世界的な和食ブームの中、このイベントに徳岡氏が参加する意味は大きい。1200年続く京料理の技が、世界の料理人の前で披露されるのだ。紹介される料理は「八寸」。事務局側から「寿司や刺身だけではない本物の日本料理を世界に知らせてほしい」というリクエストがあり、「八寸」の盛り付けを見せることになったという。「外国人が日本料理に抱く、繊細で美しいという印象を、一番わかりやすく見せられるのが八寸です。四季を料理の一部として盛り込み、皿の上に空間を演出する技、さらにそこに茶事や禅宗といった日本古来の文化や精神性も加わる。技術だけではない、日本料理の心も伝えたい」。事前のインタビューで、徳岡氏はこう語ってくれた。
実際の舞台では、嵐山の風景や客室の様子などを映像で流しながら、神戸牛やふぐなどを使った八種の料理を竹筒に盛り込む技を披露。その細やかな指先の技が観客を魅了した。
日本料理の魅力について、そのエッセンスを自身の料理にいち早く取り入れてきたフェラン・アドリア氏はこう語る。
「初めて懐石料理を食べたときの感動は忘れられない。あの盛り付けの美しさや空間表現は、ある意味前衛的といってもいい。でも日本料理の魅力はそれだけではない。私が一番興味惹かれるのは、”魂で食べる”という点です」
また、「吉兆」の料理についても、「『吉兆』の料理は、我々西洋人にとっては、”マジック”。その素晴らしさは、この舞台の上で伝えきれるものではないでしょう。あの嵐山の環境、店に辿りつくまでの道行きから部屋に入るまでの設え・・・。そのすべてが魔法のよう。私がこれまでの人生で出会った最高の空間です」と賛辞した。

西洋と東洋の融合が料理の未来を創りだす

一方、スペインでは、ここ数年、最先端の技術を駆使した化学実験ばりの料理が花盛り。フェラン氏は言う。「科学が料理の発展を助けてくれた」と。そしてこれからは、科学と伝統、東洋と西洋の融合が、さらなる発展に導いてくれると。
「日本やアジアの食文化と、ヨーロッパの食文化をミックスさせることによって、オーセンティックで新しい世界が生まれるのです」
今回のマドリッド・フュージョンは、まさにその未来を予感させる歴史的な出来事だった。

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