京都市右京区太秦にある広隆寺は店から歩いても10分かからないこともあって、時おり、弥勒菩薩のお姿を見にいきます。お姿を見ていると、本当に心が休まります。
ふつう、仏像というといかめしいイメージがあるものです。しかし、いすに腰掛け右足を曲げて左膝の上に置き、何かを考えているように右手の指先を頬に近づけているこの菩薩はとても静かで、おだやかです。
また、男性なのか女性なのかが判然とせず中性的で、それがまた神秘的。こういうところも魅力となっていると思います。
それでいて、あたかも生きているような錯覚さえいだきます。この菩薩は木造りなのに、肌が艶やかだからです。