Volume8 水明館 Suimeikan
日本文化の極みを尽くす料亭、京都吉兆の徳岡邦夫氏の厳しい審美眼にかなったのは下呂温泉の「水明館」。全246室もの大旅館だが、敷地奥には専属の支配人、客室係、料理人を置き別玄関を構える5室の「離れ 青嵐荘」がひっそりと控える。徳岡氏が「惜しげもなく銘木を使ったしつらいや調度品が見事」と、手放しで絶賛するだけあり、北山杉の床柱に春慶塗の床框、輪島塗の調度品など、どこに目を向けても豪奢で品格にあふれるたたずまい。高野槙の客室風呂には名湯も持つ。
【写真】庭に面した1階の「葵」。(下左)すべての部屋に高野槙の浴室が備わる。もちろん温泉。(下右)飛騨牛のしゃぶしゃぶ