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有機農業の専門家 |
京都吉兆 総料理長 |
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西村和雄さん |
徳岡邦夫さん |
ホウレンソウは薄めの色、ニンジンはひげ根が等間隔のものがおいしい。京都吉兆嵐山本店の徳岡邦夫総料理長(48)と、南丹市のNPO法人(特定非営利活動法人)「有機農業会議」代表西村和雄さん(63)が、このほど共著「おいしい野菜の見分け方」を出版した。徳岡さんの経験に西村さんの理論を加え、野菜選びの基準を紹介した。
野菜選びの際、徳岡さんの「舌の経験」と西村さんの有機農業の専門家としての科学的根拠が一致したのが、出版のきっかけ。
紹介しているのはトマトやタマネギ、イチゴなど49種類の野菜と果物。個々に2人の対談とカラー写真で「健康な野菜」を選ぶポイントを示した。 例えば小松菜は広げた葉が放物線を描き、色の薄いものを選ぶのがコツで、「色の濃い葉は窒素肥料のやり過ぎ」と解説。大根などの根菜は、細かい根の出ている養分吸収根の間隔が均等なものがおいしく、肥料の与え方が適切でないと、間隔が乱れると説明する。
2人は「本が八百屋の店頭にも置かれ、消費者がその場で野菜を選ぶのに役立ててほしい」と言い、興味を示す店もあるという。
西村さんは「おいしさは、野菜が育てられた環境や過程が作る。消費者に野菜の目利きになってもらい、食卓が豊かなものに変われば」と狙いを話す。
徳岡さんは「これは一つの基準。うのみにせず、実際に試してほしい。食べることでどんな現場で作られているのか興味が出て、生産者と消費者の距離が近くなればうれしい」と話す。バジリコ刊。1575円 |
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