走り梅雨の小雨に濡れた緑が青々と輝く京都清滝。その奥深く、京都の人々が「吉兆さんのお山」と呼ぶ"吉兆山"にて"アンリ・ジロー"のお披露目会が、シャンパーニュを愛する約20人のゲストを招いて行われた。
380年の伝統を持つドメーヌであり、グランクリュ指定の同社のシャンパーニュは、生産量の少なさから王室や上流階級への販売が中心で、一般市場に出ることがほとんどなかった幻のシャンパーニュである。今回、フランス、イギリス、イタリア、ロシア、香港に次いで日本でも限定販売されることになった。
この日、ゲストのグラスに注がれたのは、NVの「フランソワ・エマール」のブリュットとロゼ、「フゥ・デ・シェーヌ」'93、'95、'96。それぞれのシャンパーニュに合わせて供された京都吉兆嵐山店料理長の徳岡邦夫氏による美しい料理がその味わいを引き立て、祇園の舞妓や芸妓による鮮やかな舞で会場が華やぐ。フランスと日本の文化を五感で楽しむ宴となった。