そんなこと気にせず、お気楽に、と言いたいところですが、最低限の作法を知っておくと安心ですし、同席者への気遣いにもなりますからね。まず、箸の置き場所について。茶の湯の懐石を意識した料亭では、箸置きがないことがあります。礼法は流儀によって違いますが、食事中は箸先を折敷の左縁に掛け、食事が済んだら両端とも折敷の中に落として置けば、おかしくはないと思います。それから、器は手のひらにのるサイズのものは手に持って。料理を口に運ぶ際、聞き手と逆の手のひらを上に向ける「手皿」は一見、上品そうに見えて、実はルール違反なので気をつけてください。お椀のフタは開けたら、本体の右上に裏返して置き、食べ終わったら、元の状態にフタをしてください。最後、お薄の飲み方ですが、茶道をされていない方は無理せず、普通に召し上がってください。器を丁寧に扱う気持ちがあれば、動作は自然に美しく見えます。
はい、もちろんです。個人的にはうちの料理には日本酒が合うと思っているのですが、お客様のご要望にお応えして、ワインやシャンパンも用意しておりますし、前もってご相談いただければ、希少銘柄の焼酎や年代物のワインなども可能な限り取り寄せています。
基本的にはお断りしています。他のお部屋には別のお客様がいらっしゃいますし、庭を歩く姿が目に入るのもよろしくないので。また、空き部屋の場所でもしつらいが十分でない状況はお見せできません。ご理解下さい。ただ、ご利用いただくにあたっての下見ということでしたら、あらかじめご予約を入れていただいてご覧いただくことはできます。
接待やデートで自分が会計を持つのであれば、「お手洗いに行ってきます」と部屋を出て、廊下で済ませるのが自然です。さらに、予約の際にカードか現金かという支払い方法を伝えておけば、よりスムーズに会計が進みます。ご常連であれば、「(請求書を)送ってね」とひと言仲居に耳打ちするだけで大丈夫です。
サービス料をいただいておりますので、必要ありません。ですが、「今日はよろしく」と到着後や、「ありがとう」と帰り際にくださる方もいらっしゃいます。お金というより、お気持ちがうれしいですね。その場合、ポチ袋や懐紙に包んであると丁寧な感じがします。