徳岡邦夫
とくおか・くにお/京都吉兆嵐山本店総料理長。1960年生まれ。吉兆創業者・湯木貞一氏の孫にあたる。15歳の時に京都吉兆嵐山本店で修行を開始。95年から、京都嵐山吉兆の総料理長として現場を指揮。
はな
1971年生まれ。日本テレビ系『夢の通り道』や、J-WAVE『TIME FOR BRUNCH』などの多方面で活躍中。着物ブランドのイメージキャラクター、仏像に関する本の出版など、日本文化に造詣が深い。
1.トロ焼霜:(南京辛子、一味唐辛子、大根、葱、大蒜、酢橘醤油、紫蘇)
2.蛤スープ:(湯葉、焼海老、青柚子、浅葱、胡椒、葛)
3.八寸:甘鯛昆布〆、黒豆甘露煮、牛舌マッシュ、柴漬パプリカ和え、牛肉昆布〆
4.栗ぜんざい、香煎、トマトのコンポート、山羊乳のテストゥン、蜂蜜、抹茶
5.鶏塩のもろみソース:(鶏、もろみ、胡麻ペースト、針生姜、一味唐辛子)
6.温玉のバローロソース:(卵、タマゴダケ、揚げ米、大蒜、パルメジャーノ)
グルマン垂涎のイベント『サローネ・デル・グスト』をご存知か? 舌の肥えた美食家に選ばれた世界のトップシェフたちが、2年に1度イタリア・トリノに会してその腕を披露する、世界最高峰の食の祭典だ。京都吉兆嵐山本店総料理長・徳岡邦夫さんは2006年10月、このサローネに連続2回の出場を果たした。帰国したばかりの徳岡さんを吉兆本店に訪ねてみれば、折りしも艶やかな着物姿のはなさんが大会の吉報を待ち構えてた様子。早速、ふたりの話を聞いてみた。
はな(以下H):今回、トリノでのお料理はイタリアを強く意識したものだと感じましたが、会場の反応はいかがでしたか?
徳岡邦夫(以下T):「温玉」が一番反応がよかったみたいですね。今回の挑戦は、舌だけで日本テイストを感じてもらおうというもの。だから、料理以外のサービスも器もすべてイタリアン・スタイル。「温玉」ではバローロを使ったソースを作りました。温玉の上にのせたタマゴダケは、逆にコチラの新発見でしたね。