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吉兆の鮎は三月から。

----- 社長自身のことちょっとお聞かせください。

徳岡 なんにもない。ほんまに普通の料理人です。昔風に育った。

----- あの、徳岡さんはお料理お出来になるんですか。

徳岡 それしか出来ません。

----- え、お料理されるんですか。

徳岡 それだけです。

----- 徳岡さんて、私お料理されるとは思わなかった。そしたら吉兆さんでお料理いただいたら、徳岡さんのお料理いただくことになるんですね。

徳岡 昔はね。五、六年前から息子にさしてます。

----- ご子息が、そうですか。

徳岡 ま、文句はいろいろ言うてますけど。

----- 私はもう社長さん業ばっかりだと思ってました。

徳岡 最近ですよ。僕が京都に来たのは昭和四十一年の八月。その頃京都の人にはほとんど知られていない程吉兆て暇な店やった。

----- えっ、そうなんですか。

徳岡 それで僕が入ってから半年くらいになってきたら連日満員になって。今の中央市場、そこの社長の内田さん、村田機械の、村田さん。それから京都中央信用金庫の創立者の小島さんいう三人がね、吉兆においでいただいてえらい気に入ってもらえて、「吉兆会」作ったるわ言うて、三人の会を作ってくれはりまして。毎日当番がまわり待ちで。そうなってくると先月と今月の献立をまったく変えてやりました。三人それぞれが、月に五回から六回、多い時は十三回位使うてくれはりましたから。

----- そうなると大変ですね。もてなしも。

徳岡 はい。せやから忙しい。献立も色々考えて、遊びの要素もとりいれたり、いろんなことをやりました。それでも、その時分僕はまだ三十一歳でしたから終わる度に村田社長や、内田さんに、こないだの方がよかった言われてね。小島さんにもおんなじようなこと言われましたわ。もう毎月毎月精一杯、材料のこととか考えて必死にやってんのに、て思たりね。せやで、材料の工夫はその頃からずーとです。うちは三月から鮎を使いはじめますけどね。三月は三月の鮎。四月は四月の鮎いう具合に。

----- なるほど、稚鮎から。

徳岡 六月、七月になると、完全な鮎になります。でも、沢山食べる方は、その七月のでっかい鮎を九匹食べはるんです。

----- ああ・・・私も頂戴できそうです。

徳岡 (笑)そうですか。でも、その鮎がでるまでに二、三品料理が出てる訳ですよ。

----- なるほど。

徳岡 それから鮎が出るでしょ、まあ、最後は鮎ご飯で締めたりしますけどね。名前言うてもええかな。もう亡くなられた湯浅電池の社長さんが九匹・・・。

----- それは最高の数ですか。

徳岡 最高ですね。いや、ちっさいのはね、二十匹、三十匹て食べられますけど。こんな一人前になった鮎をね・・・。

----- 三月から鮎ていうのは知らなかったですね。鮎で一番長かったとこどこ、って毎年探すんですけどね。やっぱり嵐山吉兆さんが最高、って言うんです。間違いですかねえ。

徳岡 いやいや、そう言っていただくとありがたいですけどね。清滝川いう川があって、清滝川の鮎はちょっと小振りなんです。七月のでも小振りなんです。そこへ表千家やお家元三人お呼びして、お茶、ちょっと釜をかけて、うちの専属の漁師に鮎を釣ってもろて、釣りたてをその場で焼いて食べてもらう。そんな遊びもやりましたけど、もう皆感激してくれはりましてねえ。

----- そうでしょうね。あの鮎料理で笹を大量に使われますが、あの趣向は徳岡さんのアイデアですか。

徳岡 そうです。青竹を割って・・・。あれね、炭をいこした上に青竹のせて、笹を敷いた上に鮎を並べます。笹の匂いもちょっとはついて、その竹が焼けて、それから汁が垂れるんです。それをちょっと酒に落としたらその酒がまたねえ・・・。

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