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活動の中で最も大きなものは、隔年で開かれる味覚博覧会「サローネ・デル・グスト」だ。各国を代表する料理人が、自国の食文化を披露したり、ランチやディナーの料理をふるまったり、各生産者が手塩にかけた自慢の食材や産物を持ち寄り、世界の食の情報交換の場として賑わう。そしてこの世界大会と同時期に、「テッラ・マードレ(母なる大地の意)」という食文化に関するシンポジウムが開かれる。ちなみに、今秋の「テッラ・マードレ」では、数多くの農業従事者と料理人が一同に会し、ジャンルごとに分かれて、それぞれの意見を述べ合うという初の試みがなされるとか。

また、各地の伝統的かつ固有な在来品種や加工食品、伝統漁法による魚介類など、このままでは消えゆく運命にある貴重な食材に、世界共通のガイドラインを設定し、支援しようという取り組みもなされている。さらには食の専門家を育成するための、ガイドラインを設定し、支援しようという取り組みもなされている。さらには食の専門家を育成するための、「食科学大学」が、2000年ブラに創設された。このプロジェクトには、スローフード協会が選定した、志の高い企業が出資し、教育施設や講義内容の充実をはかると同時に、貧しい国の学生のための、奨学金制度を支援している。

スローフードとは、このように、人類が積み上げ、育んできた食文化を守り抜こうという理想に燃えた活動であるわけだが、何よりそれを特徴付けているのが、まったくの非営利団体であるということだ。運営は、基本的には会員でまかなわれている。つまり、スローフードの趣旨に共鳴して、活動に参加したいと思う人は誰でも、地域のコンビビウムに属せばよい。年会費は日本の場合で1万円。会員になると、機関紙「SLOW」が配布されるほか、さまざまな活動や講演会の案内などが送られてくる仕組みだ。

こうしてイタリアで始まり、各国へ波及した流れを受けて、日本にスローフード協会の支部ができたのは1993年。トップをきったのは東京支部だ。ファストフードやコンビニの席巻で、食育の必要性が声高に叫ばれるようになっていた社会背景もあって、急速に受け入れらていった。2004年、京都で全国会議が開かれ、スローフードスローフードジャパンが設立された。現在では41のコンビビウムが、それぞれの地域の食の伝統を守りつつ、世界のスローフード協会とも盛んに交流を重ねている。

今回は、そんなスローフードの活動の一環として、イタリア・カンパーニャ州の素晴らしいワイン醸造家ヴィンチェンツォ・エルコリーノ氏のワインテイスティングを通して、イタリアの食文化を体感しつつ、食の楽しさ、大切さを語らい、分かち合おうという試みが、京都支部の呼びかけで実現した。それも古都・京都の中でも風光明媚な岡崎公園のそばに建つ細見美術館の茶室を囲む空間で。赤白3種のワインを手に、暮れなずむ京の山を眺めながらのパーティは、両国の食文化へ思いを馳せるのに、またとない機会となった。

文化交流の中で、自国の食を見つめ直す。

機会あるごとに京都「嵐山吉兆」に足を運ぶ、屈指の日本通として知られる、ジャコモ・モヨーリ氏。日本にスローフード運動を普及させるのに尽力した第一人者である。協会ができて4年、その間の、日本人の意識の変化、スローフードの浸透ぶりには本人も驚いているという。今回のワインテイスティング・パーティで一番伝えたかったことは?と問うと「食を単なる、肉体を維持するための作業としてではなく、文化としてとらえてほしいということです」との明快な答え。「数千年の歴史を経て、今なお進化を続けるワインというイタリアのスピリッツを、京都の美術館で飲むという行為は、単なるテイスティングには終わらない貴重な体験となるはず」とも。「地域の食文化を見直し、守り伝えていくためのスローフード活動ですが、ときに、他国の文化との交流をはかることで、それぞれの国の”食”が一層クリアになり、自国の文化を見つめ直す、よい機会になります。コンビビウムの協力でこうした試みが実現したことは素晴らしいことです」とご満悦だ。

Giacomo Mojoli
スローフード国際理事/スローフード・ジャパン名誉会長協会のスポークスマンとして活躍。
国際関係や主要イベントについての監督を務める。またワインの専門家としても国内外に知られ、スローフード協会とガンベロ・ロッソによる「ビーニ・ディターリア」の選考委員でもある。

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