色絵など
金や銀をはじめ、赤、青、黄などの色を使って上絵付けした器のこと。使われる色に応じて「金彩」「赤彩」などと呼び分ける。色絵の系統のひとつ「京焼」が有名だが、名料理屋では特に「樂」の色絵などがよく見られる。「一樂、二萩、三唐津」は器の格を指す。
1.染付け 鬼面
器の上下に鬼のような顔「鬼面」が描かれているのが特徴。器に盛られた雲丹豆腐を食べ終わった時に、器の底に違う絵柄が姿を現すのも見どころ。
2.古染付け 豆の手
描かれた絵柄が赤子の手にあるエクボのような形に似ていることから「豆の手」と呼ばれる。約400年前の古染付け。料理は甘手鰈薄造。
3.乾山 四方
八幡 さやえんどうの八寸盛。尾形光琳の弟で、野々村仁清の弟子だった尾形乾山の貴重な作品。器面の書画を作風とする。
4.永樂
永樂15代目、正全作。鶴をかたどった有名な器は写しも多いが、野々村仁清が作り始め永樂が写したとされる。京都吉兆の器は正真正銘、永樂のもの。尾の形や、羽の間にある微妙な金彩が味わいどころ。主に正月の松の内や、めでたい宴席などで使われることが多い。メロン、ビワ、桜桃、マンゴーを。
5.青樂
樂10代目、旦入作。樂の中でも珍しい青一色の四方鉢。濃い緑がかった色が、どことなく深みのある青色に見え、独特な味わいを出している。穴子焼霜 花穂 茗荷。