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【八寸】トロ焼霜 イカの黄身醤油がけ 伊勢海老 鯛昆布〆 まな塩焼
日頃から旨み成分の有効的な使い方をテーマとする、徳岡氏の八寸。種類の異なるアミノ酸が組み合わさることで生じる相乗効果を狙い、マグロのトロの焼き霜には生クリーム、タイの昆布締めにはパルミジャーノと、積極的に乳製品を使った。川の流れを模したダイコンのカツラむきをあしらい、京都・嵐山の情景を表現した。 |
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ずわい蟹
カリフラワーのクリーム
甲殻類のブイヨン
ジェローム氏担当の一品目は、クール・ブイヨンで火入れしたカニ、牛乳でゆでたカリフラワーのクリーム、オマールのブイヨンで作った“透明なラヴィオリ”の取合せ。エピスの香りを移したオマールのブイヨンとともに提供し、甲殻類の旨みを押し出す。 |
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今回の取組みを終えて
ジェローム・ラクレソニエール氏
今回の徳岡さんとの回で最終回となる、日本料理の3人の料理人の方々との取組みでは、魚の「酢締め」の方法や木ノ芽といった、日本料理ならではのテクニックや食材など、多くを学びました。こうした技術や知識は、これからの私の料理に影響をもたらすだけでなく、フランス料理そのものの表現方法の幅を広げる大きな材料になるでしょう。
3万5000円の今回のディナーの中でいえば、とくに牡蠣の品は、フランス料理と日本料理が結びついた、新しい表現が出来ている料理だと思います。それは、ソース・ノルマンディとノリを組み合わせているからというだけでなく、味わいの決め手に、少量のバターでスュエしたニンジン、ポワロー、タマネギのこくと甘みを活用しているから。つまり、日本料理の、油脂分の旨みに頼らないという概念をフランス料理の中に取り込んでいるからです。
新しい技術や発想を吸収し、自分のフィールドに落とし込む。それが“革新”につながるのだと思います。 |
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