焙烙でカラカラに炒って乾燥させたかたくちいわしを甘辛いタレにからめる簡単料理。五穀豊穣を祝う料理で吉兆の創業で私の祖父でもある湯木貞一の時代には、その頭と尻尾を一匹ずつハサミで切っていましたが今はその部分の独特の苦味なども美味として味わいます。
【材料/4人分】
かたくちいわし・・・45g グラニュー糖・・・5g 一味・・・少々
五万米地/酒・・・180cc みりん・・・22cc 濃口醤油・・・67cc 再仕込醤油・・・45cc グラニュー糖・・・125cc
【作り方/4人分】
@ 五万米地を一度にすべて合わせ、火にかけて沸騰したらアクをとってさましておく。
A あらかじめ熱しておいたほうろくでかたくちいわしを空煎りする。香ばしい香りがでてきたことを確かめながら。ほうろくがない場合は、オーブンで4、5分ほど焼いてパリッとさせてもいい。
B @の五万米地とグラニュー糖を合わせて沸騰させる。約2分ほど火にかけると泡が詰まってくるので、この泡が沈んでくる頃を見計らって一味を入れて、五万米45gを加え火をとめて勢いよくからめる。
C 余熱で地と五万米をよくからめてからバットに広げて冷ませば出来上がり。
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「昆布は"喜ぶ"に通じます。
広布と呼ばれることから、名前や運も広がってゆくという縁起物。
"巻く"は結びを意味し、"仲良く"にも通じます
昆布は煮るとふくらむので、具を巻くときはゆるめに、がコツです」

【作り方】
@ 料理する3日前に、にしんを米のとぎ汁につけてもどす。
A 2日前に、にしんの中落ちを除き、腹の骨を薄くそぎ落とし再びとぎ汁につける。
B 3日目ににしんを4等分にさくどりをして、水に半日ほどさらす。
C 昆布巻用昆布を1500ccの水で20分間もどす。
D もどした昆布でにしんを巻いてゆく。煮ると昆布がふくらむので、昆布はゆったりと余裕をもって巻き、竹皮でふんわりとしばる。
E Cの昆布出汁を800ccとり酒を混ぜ、Dの昆布巻きを20分くらい沸かしアクをとる。
F みりんと鷹の爪を入れ、ごく弱火で昆布巻きを2時間炊く。火加減に注意して、沸騰直前で炊き続けるのが美味しく仕上げるコツ。炊き上がりに濃口醤油を入れてさらに1時間弱火で炊き上げる。
G 自然に冷ましてから適当な大きさに切り分ける。
【材料/4人分】
にしん・・・約130g 昆布巻用昆布・・・4枚(20×12cm)
酒・・・400cc みりん・・・200cc
濃口醤油・・・200cc 鷹の爪・・・少々 |
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「数の子は、にしんの卵巣を塩漬けにしたもの。
その腹に5万〜10万個の卵があり、その数の多さから
多産や子孫繁栄を願う縁起物とされています。
粉がつををまぶすのが吉兆 流」
【作り方】
@ 数の子を米のとぎ汁に1時間ほどつけておく。
A 数の子の薄皮をとる。数の子の目に沿って指を滑らせると簡単にむける。
B 数の子をひと口大に切り、約1gの浄水につけて塩抜きをする。約1時間おきに水を入れ替え、3回くりかえす。
C つけ地を作る。水に昆布を入れ弱火で炊いて、沸騰直前に昆布をとりのぞき、沸騰したらかつを節を加え、そのまま10分弱火にかける。
D Cの出汁に濃口醤油、薄口醤油を合わせ、火にかけ一度沸いたらアクをとり急冷してつけ地の出来上がり。
E 塩抜きができた数の子は、Dのつけ地につけて約半日おく。
F つけ地から数の子を出し、ボウルのなかで粉がつををまぶして出来上がり。
【材料/4人分】
数の子・・・300g 昆布・・・10g かつを節・・・60g
濃口醤油・・・40cc 薄口醤油・・・20cc 粉がつを・・・20g |
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