四方:グリーンツーリズムをもっと盛んにするために、行政はソフトにもう少しお金を掛けないのか。
下條:活躍しているNPOや大学の先生の知恵、意欲、汗を出してもらい、金は国が出す事業を来年度からやりたい。
四方:グリーンツーリズムが農業を、日本を救うという気概をもってもらいたい。
金丸:国は賞状だけでなく、賞金など金をもっと出すべきだ。
本田:ソフト事業への支援は必要。必ずしも金だけでなく、自治体職員の質が問われてきて、そのかかわり方でやる気の差が出る。人を育てていかないと地域は残らない。
四方:環境を守ることで、その田んぼで作った物がより高く売れると聞いた。
金丸:例えば、冬に田んぼへ水を張ったら白鳥が戻ってきた。消費者に一番見える形の安心・安全だ。で、「白鳥米」として1俵3万円で売れた。
四方:3万円で買うというのには、消費者の応援の気持ちもある。応援できる喜びというか。食べたら、行ってみよう、住んでみようとなる。まさにグリーンツーリズムだ。
本田:私たち全国のグリーンツーリズムの仲間は環境保全と経済活動のバランスがとてもいい。「次世代に命をつなぐ」を共有している。私の人生の師である93歳の女性は漬物で年商1億。成功した理由は「誰に食べさせたいか」とういうメッセージがあるから。
四方:団塊世代の退職でグリーンツーリズムが爆発的にうねりになるのでは、と期待されているが、皆がやり始めたら果たして区別は付くのか。
金丸:地域を見直し、団塊向けのソフトシステムを作った所へは人が行くが、そうでないと、何をやっても成功しない。
本田:登録制、品質評価制などの欧米型の仕組みを作らないと生き残れない。そこに人がいるからどうかが勝ち負けを分ける。