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『ミセス』の連載<新古典主義のきもの>で一年間モデルを勤め、きものの奥深さに触れることができたという木村佳乃さん。新しい年を迎えて、きもののみならず、お正月のしつらい、料理、そしてもてなしの心・・・日本の伝統文化に触れたいと、京都吉兆嵐山本店へと足を運びました。嵐山はもともと後嵯峨天皇が離宮を造営した際、桜を移植してその名所となり、貴族の行遊地として発展した地。桂川にかかる渡月橋、山中には大悲閣、法輪時、小督塚などがあり、一帯が史跡、名勝に指定されて八十年余り。渡月橋に近い吉兆の門をくぐると女将の徳岡理津子さんらの温かいお出迎えがあり、玄関に入ると、「わが宿の笑いはじめや福寿草」と江戸時代の絵師、酒井抱一の掛け物。その隣には女将が手ずから整えたという長く束ねられたヒカゲノカズラの掛蓬莱飾りが目に入ります。「私どもではたっぷりと大きく作るのが、祖父の代からの習いです」と女将。新年にふさわしい清浄なお飾りを拝見して、期待に胸膨らむ木村さんです。

掛蓬莱飾り |
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