池:ちょっとした心遣いをした手みやげを、相手の方がとっても喜んでくださった時、贈った側もシアワセな気持ちになれる。
千:気持ちを込めたものなら、贈った段階で満足感があるし、相手へそれが伝わりますからね。
徳:パーティーなどに呼ばれたときの手みやげで、注意することは?
池:同じものがダブらないように、迷惑にならないように気をつけています。親しかったら、「私はデザートを持っていくわ」などと言えるのですが。
徳:それができれば一番いいですよね。さて、今まで一番気を遣った手みやげは?
池:今日じゃないですかね(笑)。久しぶりに緊張しました。父にも相談したくらい。
徳:千:ええっ、それは大変なことになってたんですね。
徳:風呂敷などに包んで手みやげを持参された方に、風呂敷をお返しする時は懐紙ですか。
千:はい。懐紙です。男女で大小使い分けています。今の時期は手ぬぐいをお返しにしています。毎年、柄を変えて作っているのですが、お中元のお返しには、色違いの手ぬぐいを2枚。お水屋でも台所でも使えますから。お歳暮のお返しは、来年の干支をモチーフにした扇子です。家元が干支にちなんだ字を書いて。それ以外の時期は、お懐紙です。
徳:なぜ懐紙が多いんでしょうか。
池:何にでも使えるからではないですか。白いですし。
千:子供の頃、留守番する時には、もし、手みやげを携えて訪ねてくる方がいらしたら、懐紙はここに入っているから、お盆に載せて返すんですよ、と教えられてました。子供ながら、ごく自然にやっていたように思います。
池:見てるんですよね。だから、見よう見真似でできる。
千:改めて教わるものではないんですよね。
徳:そのあたりのやりとりを考えると、どうなんだろうと思い、うちは今は手提げ袋にしています。