スローフード協会には、隔年トリノで開催される重要なイベントがある『サローネ・デル・グスト2006』。「質の高い食」をテーマとし、食材の展示、シンポジウム、ワークショップなどが開催される。その中で「食卓へのいざない」と題されたディナーがある。前回に引き続き2回目の招待を受けた『京都吉兆』の徳岡邦夫さんは、前回の教訓を生かし、より以上の成果を求めるべくトリノの厨房で、現地のスタッフと協力体制をつくり、ディナーに臨んだ。
徳岡邦夫 Tokuoka Kunio 京都吉兆嵐山本店 総料理長。1960年生まれ。『吉兆』の創業者・湯木貞一氏の孫にあたる。15歳のときに京都吉兆嵐山本店で修行を始める。1995年から、京都『嵐山吉兆』の料理長として現場を指揮している。だが、現場の指揮だけにとどまることなく、生産者との交流をはじめ、日本の食の今後について行動する機会も多い。またイタリア磁器メーカー『リチャード・ジノリ』とのコラボレーションを始めるなど海外とのジョイントにも積極的。