空海が高雄山神護寺を鎮護するために創建した平岡八幡宮は、椿で名高い神社です。
空海が宇佐八幡宮を平岡山に勧請した際、一夜にして白玉椿が咲いたという伝説が残り、樹齢二百年を誇る藪椿をはじめ、三百本もの多種多様な椿が見事に咲き、桜の開花期が早い年は椿、梅、桜の花見が同時にできることもあります。
また、神殿の天井には極彩色の花の絵、四十四枚が描かれ、春と秋に特別公開されます。
【平岡八幡宮】 京都市右京区梅ヶ畑宮ノ口町 TEL.075(871)2084 拝観料 無料 花の天井特別拝観 500(平成16年は3/19~5/5) 拝観時間 境内自由
嵯峨天皇の勅により承和年間(834~48)に創建。釈迦如来と阿弥陀如来の二尊を本尊とすることからの寺名で、藤原定家が百人一首を選定した小倉山荘の遺跡とも言われています。
伏見城の遺構とされる薬医門をくぐると「紅葉の馬場」と呼ばれる桜と楓の並木道が延びています。もちろんこの道の春の名は「桜の馬場」。当寺の名を冠した「二尊院普賢象」と称される珍種の桜や紅枝垂桜、山桜が小倉山を背景に咲きそろいます。
【二尊院】 京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町 TEL.075(861)0687 拝観料500円 拝観時間午前9時~午後4時30分 市バス・京都バス「嵯峨釈迦堂前」「嵯峨小学校前」下車
京のさくら紀行 洛西の桜