MEDIA メディア
料理は自己満足で終わってはならない

すりこぎ・すり鉢
吉兆のゴマ豆腐。真っ白で、滑らかな舌触り、これを作り出すのになくてはならないのが、すり鉢。中の溝が深く、細かい目のもので、すりこぎで軽く叩くと、陶器にしてはかなり高い金属音が出る。磁器に近いシャープさが、よりよいすり味を生むのだ。すりこぎは昔は「ばめの木」や「さんしょの木」が多かったが、今は主に「朴の木」製。

醤油さし・油さし
先端にノズルがついたプラスチック製の容器。液体の調味料は、さじ加減とはいうものの、経験と自分の舌で量を決める場合がほとんどで、このノズルが大変便利なことに気が付いた。簡単に洗え、常に清潔な状態を保て、冷蔵庫で保管保存が可能、味や風味の変質を防げるなど、使い勝手はいい。既成概念を超え今に即した道具のひとつ。

器の写真
吉兆の器は、時代を経た美術品級のものであったり、吉兆だけのために製作されたものなど、食材と同じように吟味されたものばかり。その一点一点を写真に撮りファイルしている。料理を決める際に参考にするもので、かなり重要。食材、季節感などを踏まえながら、より適した器を選ぶ。おもてなしの心を移した欠かせない道具である。

prost 男を上げる「和食」 2007年Vol.01

  • ページ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
閉じる