先般は「ダンフミ茶会」の
劈頭をかざる一會に
御招待賜り幸甚のことにて候
平家物語の祇王寺源氏物語の野々宮
定家の小倉山も近い
嵯峨嵐山の吉兆酉庵での
一座建立の儀
秋色深き紅葉もさることながら
一期一会にかける檀さまの御真情
なにごとにも替えがたきものにて候
寄り付きのご尊父様の
「いのちなり云々」の
御掛物に当日の御心入れ傳わり
お手製の表情たっぷりの
赤樂茶碗での一服
まさに一口吸盡西江水の心地して
御茶の醍醐味を
満喫致し候
御礼申し上げ候
―泉田玉堂